2.見せる楽しみ

マジックは本格的なものになると何年もの練習が必要なむずかしいものもありますし、やさしいものであれば、覚えてすぐできるものもあります。あなたのそばに適切なマジックの先生がいれば、どのような形ででもマジックを覚えることができますが、そのような人がいない一般的なケースでは、マジック・コーナーで売っている道具を買ってきて、それを人に見せることから始めることになります。実際、プロ・アマを問わず、多くのマジシャンが、そのような形でマジックを始めたといってよいでしょう。

テンヨーでは、毎年マジックの新製品を発表しますが、その基本となるコンセプトは、"初めての人でもすぐにマスターできるもの、それでいて、その不思議さは専門家をも驚かすもの"ということです。ほとんどの製品が、経験者の方にも十分楽しんでいただける内容でありながら、初めての人に、マジックを見せる面白さを体験してもらおうとして開発されたものです。

さて、マジックを人に見せる楽しみは、そのジャンルによってかなり異なります。おおまかに分けて、次の3通りになります。

●ステージマジック
●パーティーマジック
●クロースアップ・マジック

●ステージマジック
舞台で見せるマジックは、スポットライトを一身に浴び、何百人、何千人の観客を相手に演技することになります。アマチュアの方には、あまり機会がないかも知れませんが、会場の割れんばかりの拍手をもらう楽しみを味わうと、一生やみつきになるといっていいでしょう。アマチュアの会に所属して、発表会などに参加すれば、そんなチャンスも得られます。



▲三越劇場での、ゆみさんの華麗な演技(第41回テンヨーマジックフェスティバルより)

●パーティーマジック
ステージマジックよりは小規模で10〜 100人くらいに見せる場合です。アマチュアにとって、いちばん機会が多いのが結婚式の披露宴でしょう。歌などに比べ、マジックがパーティーで行われることは少ないので、うまく演じれば出席された方に強い印象を残すことができます。いくつかのパーティーマジックをマスターしておけば、宴会、子供会など、色々なところで生かすチャンスがあります。音楽に合わせて、ほぼステージマジックに近い見せ方もできますし、おしゃべりをしながら見せることもできます。



▲マジックはパーティーを盛り上げる

●クロースアップマジック
小人数を相手に目の前で見せるマジックで、テーブルマジックともいわれます。もちろんプロの方もいらっしやいますが、アマチュアの独壇場といってよいジャンルです。その長所は、種類が多いこと(カードマジックだけでも数千種類はあるでしょう)、手軽に見せられること、身近な人を誰でも観客にしてしまえることなどです。いくつかの優れたクロースアップ・マジックをマスターしておくことは、生涯の宝といってもいいかも知れません。舞台で見せるマジックは、多くの場合テレビで見たりすることも多いのですが、クロースアップマジックは、そのような機会は少なく、あなたが演じると、「こんな近くで見てもわからない!」という言葉をよく耳にするでしょう。初めて会った方に見せて、あなたを印象付けることもできますし、外国へいったときなど、言葉は通じなくてもマジックによって友達を作るということも可能です。



▲マジックはコミュニケーションの道具

クロースアップマジックは、状況によって、適切なマジックを使い分けると、より効果的です。そんな例をご紹介しましょう。

◆バーで見せるマジック
"お酒を飲む場所"というのは、プロ・アマを問わず多くのクロースアップ・マジシャンの活躍の場です。いくつかのレパートリーを用意しておきましょう。日用品を使うものでポケットに入るもの、現象がはっきりしているものがベストです。おすすめマジック

◆デートで見せるマジック
男性の場合、「マジックができると、もてるでしょう」というのは、よく聞かれる言葉です。これは別にマジックに限らず、エンタテイメントとして相手を楽しませることができるなら、好感を持たれるでしょうし、楽しめないような見せ方をするならば、逆効果ともいえます。マジックをうまく見せた場合、緊張を緩和することは確かですので、"Break the Ice"(氷を解かす−緊張をほぐす)という効果は、どんなときも期待できます。お医者さんや教師の方など、初対面の子供たちを相手にすることが多い方も、そんなマジックの使い方が役に立つ人たちです。おすすめマジック

マジックはエンタテイメントです。まず何よりも相手を楽しませることを心がけてください。不思議さだけを売り込むのではなく、楽しいひとときを過ごしてもらうのだ、という気持ちで見せてください。あなたが本当に楽しいマジックを見せることができれば、その人は、マジックとともにあなたのことをずっと覚えていてくれることでしょう。